・仕事でよくうっかりミスをしてしまう・・・
・普段からミスすることが多いのに、仕事の量が増えてきてもうお手上げ。
こんな悩みを解消するために、ミスが多い人の傾向とその対策について解説します。
また、ミスをしてしまった時の対処法についても解説していますので、最後までお読みいただくことをオススメします。
・ミスが多い人に見られる傾向とミスを防ぐ方法
・ミスがどうしても気になる人にオススメの仕事の取り組み方
・ミスを防ぐだけでなく、成果を最大限引き出す理想的な手法
・ミスをしてしまった際に有効な対処法
ミスが多い人に見られる傾向とその対策
ミスが多い人に見られる傾向を大きく2つに分けるとこうなります。
・準備不足
場当たり的に仕事をしている→ToDoリストを作成
仕事というのは複数のタスクが重なり、同時進行で進めないといけない時が多々あります。
優先順位を決めて取り掛からなかったり、計画を立てて要領よく1つ1つのタスクをこなしていかないと仕事が遅れてしまい、結果的に残業時間が増えたり、一緒に仕事をしている人たちに迷惑をかけてしまいます。
そういう時にありがちなのが、うっかりやらなければいけないことを忘れてしまったり、焦って普段しないようなミスをしてしまうことです。
このような状態に陥る人は、場当たり的に仕事をしています。
対策としては、仕事を常に可視化することと、優先順位の高いものから仕事を進めていくことです。
そうすれば忘れることもないですし、何をすれば良いか一目で分かります。
このようにすべきことを可視化する=リスト化することを「ToDoリスト」と言います。
まだToDoリストを作成していないという人は作成しましょう。
何をいつまでにすればいいのかを書き出せば良いだけなので、メモ帳に直接書いたり、自分が頻繁に見るものならなんでも良いです。
個人的にオススメなのは「Evernote」・「Googleカレンダー」です。
PC上からでもスマホからでも見ることができますし、他の人と共有することもできるので便利です。
準備不足→事前に起こり得る問題を予想して対策する
基本的に、ネガティブでマイナス思考の人はミスを起こしやすいという特徴があります。
自分のすることに自信がなく、ちゃんとできるか不安を感じながら仕事に取り組んでいるんですね。
そんな状態で仕事をすればミスを誘発してしまうのも当然です。
そうならないように対策として、仕事に取り掛かる前に万全な準備をしましょう。
そうすれば、そういった不安はかき消されます。
また、ミスを減らすためにも準備を怠らないというのはとても重要です。
それを裏付ける話があります。
iPhoneの生みの親であるスティーブ・ジョブズは、たった数分のプレゼンのために何週間も前から準備を始め、何百時間もつぎ込んだそうです。
もはやどっちが本番なのか分からないくらい徹底した準備のおかげで、あの素晴らしいプレゼンがあったわけです。
ジョブズのように何百時間もつぎ込む必要はありませんが、いきなり取り掛かるのではなく、前段階として準備期間を設けた方が確実にミスを減らせるよということですね。
そして、準備段階で必ずやるべきことは、予め起こり得る問題を予想して対策しておくことです。
以上、ミスが多い人に見られる傾向と対策を大きく2つに分けて解説しました。
ミスを防ぐ以上に大切なことは?
正直、ミスは人間である限りどうしても避けられないものなので、いくら対策をしようがミスをするときはします。
大事なのは、いかにミスを最小限にして効率良く的確に仕事を進めれるかです。
スピード性→Quick and Dirtyを意識しよう
ミスをしないように気を付けるあまり、作業スピードが遅くなってしまうのは本末転倒です。
仕事のスピードが遅いとどうしても生産性が低くなるので、一切ミスがなかったとしても評価をされることはありません。
仕事の取り組み方として「Quick and Dirty(クイック&ダーティ)」という考え方もあるほどです。
これは、完璧を求めすぎてスピードを犠牲にしないようにという意味で、とにかくスピード重視で足りない部分はその都度改善していけばいいという考え方です。
素早く仕事を終わらせれば、後でミスが発覚しても修正する時間があるので問題ないですが、ミスをしない完璧な状態を求めるあまり仕事が遅くなった上にミスをしてしまっていたら目も当てられません。
そこで求められるのは、ミスを避けつつ生産性を高めることです。
今回の記事で伝えたいポイントはズバリこれです。
出来るビジネスパーソンなら知らない人はいないくらい有名な手法ですが、まだ知らない人に向けて詳しく解説していきます。
生産性→PCDAサイクルを回そう
ビジネス現場で広く活用されるフレームワークの1つに「PDCAサイクル」という手法があります。
主に、日々繰り返し行われる決められた作業の業務効率の改善や生産性の向上に多用されます。
PDCAサイクル誕生のきっかけ
時は70年以上前に遡ります。
PDCAサイクルは、もともと品質管理の手法として日本に持ち込まれた考え方でした。
第二次世界大戦後に、品質管理の基本的な理念として、エドワーズ・デミング博士が日本に持ち込んだとされています。
そこから1954年に来日公演したジュランという博士が、品質管理の実現のための管理手法としてこのサイクルを説いたことにより、ビジネス・マネジメントとしてのPDCAサイクルの考え方が日本で発展していくことになります。
PDCAサイクルのメリット
PDCAサイクルの良い点は仕事に関することだけでなく、普段の生活の中でも自分の目標や生活習慣を改善したり達成できる以外に、事前にミスを防ぐことができる・成果を最大限引き出すことができるという点でも優れています。
PDCAサイクルの活用方法
PDCAサイクルがどういうものかある程度分かったところで、実際にどういう風に使っていくのか解説していきます。
PDCAサイクルは段階ごとに進めていきます。
最終段階まで進めた後で、結果を分析し改善をした上で新たな計画を立てていく・・・
というように繰り返していくのが肝心です。
①Plan(計画)
第1ステップである「Plan」でやることは、目標を設定することです。
その目標達成のために、何をするか具体的な計画を立てていきます。
計画を立てるためには「5W1H」が有効です。
②Do(実行)
第2ステップである「Do」でやることは、第1ステップで立てた計画に沿って行動することです。
行動しているときに、問題を解決するための方法を見つけたら試してみましょう。
そして、試した後にその方法が有効だったか無効だったかも記録しておきましょう。
③Check(評価)
第3ステップである「Check」でやることは、計画に沿って実行出来ていたかどうかを確認することです。
この段階で試してみた解決策の結果を、第1ステップのPlan時に行った予想と比較して分析し、
解決策が有効かどうかを評価します。
④Action(改善)
PDCAサイクルを回す際のポイント
PDCAサイクルで重要なのは第2ステップであるDoの段階で実行した後、成功でも失敗でも必ず評価を行い、改善につなげていくことです。
そして、サイクルを回していく度に上手くいこうが上手くいかなかろうが、その結果に対しての要因を考えましょう。
また、最初の計画自体がズレているとPDCAサイクルがうまく機能しないので、まずはじっくりと計画を練ることが大切です。
PDCAサイクルのデメリット
PDCAサイクルの欠点は環境要因の変動に弱い所です。
PDCAサイクルは計画通りに実行して評価を行い、改善していくという手法であるがゆえに周りの状況に合わせてその都度計画を変更できないという欠点があります。
近年はVUCAが激しい時代なので、環境の変動に即座に対応できないというのはかなりの痛手となってしまいます。
VUCAとは
・変動性(Volatility)
・不確実性(Uncertainty)
・複雑性(Complexity)
・曖昧性(Ambiguity)
の頭文字を取ったものです。
しかし、そのデメリットも別の手法を組み合わせることでカバーすることができます。
次はそちらの手法について解説していきます。
即断即決→OODAループを回そう
OODAループ誕生のきっかけ
OODAループは、アメリカ合衆国の戦闘機操縦士であり、航空戦術家でもあるジョン・ボイド氏が発明した意思決定方法です。
ジョンボイドが朝鮮戦争の結果を分析したり、宮本武蔵の「五輪書」や新渡戸稲造の「武士道」、孫子の兵法などを参考にして発明したそうです。
OODAループとして確立したのは1996年だと言われているので、PDCAサイクルと比べると比較的新しい考え方になります。
OODAループのメリット
OODAループはビジネスや仕事に関連することだけでなく、スポーツやゲーム、受験、就活、婚活、などの日常生活にも応用できる万能な手法です。
即断即決が苦手という人であっても、OODAループを用いると直観が磨かれ、最速で意思決定できるようになります。
不確実性や曖昧といった予測できない事態でも状況に応じて素早く行動できるようになります。
OODAループが予測できない事態でも、即座に判断を下して行動を起こせる手法になっているのは、歴史上の戦略論を踏襲した上で理論を構築しているからです。
戦というのは常に状況が変わり、予測不可能なものですからね。
また、OODAループは単に手順を進めていくだけではなく、願望や直観、感情などの人間的な要素を加味することでより発揮する手法となっているので、この先AIにとって代わるようなこともないです。
OODAループの活用方法
OODAループがどういうものかある程度分かったところで、実際にどういう風に使っていくのかについて解説していきます。
OODAループもPDCAサイクルと同じく段階ごとに進めていきます。
状況が変化しても目的を重視し、本質を捉えて行動できるように何度も繰り返していくのが肝心です。
①Observe(観察)
OODAループの第1ステップである「Observe」でやることは、自分の感情や置かれている状況、相手の行動や置かれている状況、環境といった事実を幅広く集めることです。
観察において重要なのは、固定概念に囚われないことです。
②Orient(仮説構築)
第2ステップである「Orient」でやることは、自身が持つ経験と観察によって手に入れたデータを統合して分析し、仮説を構築することです。
この「Orient」はOODAループの中で最も重要なステップだと言われています。
仮説構築が最も重要だと言われるのは、この仮説構築次第で最終的に行う行動が大きく異なるからです。
③Decide(決定)
第3ステップである「Decide」でやることは、最終段階に向けて何をするかを決定することです。前段階の仮設構築を元に意思決定をしていきます。
④Act(行動)
最終ステップである「Act」でやることは、前段階で決定したことを実践することです。
行動しながら状況の変化を観察し、一度決めた行動に縛られないようにしなければなりません。
OODAループをする際のポイント
OODAループは、その名の通り何度も繰り返して、ゴールの達成へと近づいていきます。
そこで重要なのは、以前の判断の誤りや他者の判断の誤りに気付くことです。
ただ同じことを繰り返すだけでなく、毎回の仮説構築をする段階で前回の判断の誤りに気付き、新たな仮説を基に次の行動を起こしていくことが求められます。
OODAループのデメリット
改善するという工程が抜けているのがこの手法のデメリットなのですが、前述したPDCAサイクルを組み合わせることでこのデメリットは消えます。
つまり、両方を上手く組み合わせて使えば、お互いのデメリットをカバーすることができるということです。
なので、予想でき得る状況を前提とする際に使います。
なので、予想できない状況が続く際に使います。
身に付けるまでが大変ですが、慣れてしまえばミスを防ぐだけでなく、状況が変わっても生産性の高い行動をし続けることができるようになるので、早速仕事に取り入れていくことをオススメします。
まとめ:ミスをしない仕組み作りが重要
まずはタスク管理をすることが重要でだと解説しました。
→毎日始業前にToDoリストを作成しましょう。
次に、仕事に取り掛かる前に入念な準備をすることが自信を持って仕事ができる秘訣だと解説しました。
→必要な物を揃えたり、起こり得る問題の対策を練りましょう。
ただ、いくら対策したところでミスは起こるものなので、いかにミスを最小限にして効率良く的確に仕事を進めれるかが大切だと解説しました。
→「Quick and Dirty」という考え方、「PDCAサイクル」、「OODAループ」という手法を用いてミスを避けつつ生産性を高めましょう。
それだけミスをしない仕組み作りを徹底してもミスが起こるのはしょうがないですが、反省だけして改善をしないというのは問題なので当てはまる方は注意しましょう。
反省だけしてもミスを取り返すことはできませんし、必ずいつか同じミスを再発します。
このようなツイートがありました。
【意味のない言葉】
「注意する」
「気をつける」
「意識する」こんなこと言うのも言わせるのも時間の無駄。
人間は忘れる。ミスをする。能力差がある。
それが当たり前。
ミスをすることは前提で
「ミスが起きえない仕組み」
「ミスが起きても問題ない仕組み」を作るのが仕事。— マコなり社長 (@mako_yukinari) May 2, 2020
反省して「次は気を付ける」で片づけるのではなく、どうしてミスをしてしまったのかその場で原因を究明し、同じようなミスが起こらないように努めることが肝心です。